
本日は仕事が早めに終わり、現在ホテルに戻って書類を作っています。
その合間に、昨日の昼食であるメキシコと云えば必ず連想する「タコス」をご紹介しましょう。
本場のタコスは直径10cmほどの柔らかい皮の上に、色々なトッピングがのったものでした。
これは店先でケバブと同じ要領で焼いていた豚肉を刻んだものと、タマネギやコリアンダーのみじん切りを乗せたタコスです。
なお黄色く見えるものは、ご紹介して下さった方の好みで乗せてもらったパイナップルを刻んだものです。

その上に、このスダチ風の果物を絞って振りかけ、更にトマトベースやアボガドベースのソースをかけて、皮を折りながら口にします。
とても美味しいものでした。
この他に注文したスープなどと一緒の支払いだったので、1枚当たりの価格は不明ですが、おそらく30ペソ(約220円)程度だったでしょう。
なおこの店は決し高級店ではなく、普通のサラリーマン風の人たちが食事をするようなレストランです。

一方ホテルの近くに小さな食堂があり、タコスを焼きながら売っていました。
こちらのトッピングも同じようなものでしたが、極めて庶民的なところで、1枚3.5ペソ(約25円)と上の店の10分の1です。
日本でも普通の蕎麦屋と、私も時々利用する庶民用の立ち食いそば屋では値段が違いますが、これほどの開きはありません。
このことは、メキシコではそれだけ所得格差の違う階層が併存している、という事実の側面ではないでしょうか。
先日の選挙で敗北した民主党の首相が掲げるキャッチフレーズは「最小不幸社会」だったかと思います。
これまで暮らしたり訪問してきた世界の国々で、日本ほど所得格差が少ない国はほとんどありませんでしたし、まだ見ぬ国、中国などはもっと所得格差が極端でしょう。
格差が大きいことから、このように食べるものが同じようでも、店の格差の違いで値段が大きく開いており、低所得者でも暮らせるような仕組みが出来ています。
また働くことがいやな人は、ホームレスになったり乞食をしたり、日本では一部でしか見かけないような人と、色々な国で出会うことも決して珍しいことではありません。
こんなことなどから考えれば、日本は既に「最小不幸社会」を実現しているのではないでしょうか。
民主党は、或いは現在の宰相(最小)は、これ以上日本の所得格差を縮めようとしている、ということは、努力して所得が増えた人から税金を搾りとって、怠けている人に対してもあるレベルまでの収入を保証する、というメッセージとしか考えられません。
これって20年前に崩壊した「共産社会」のように思えます。
民主党政権が1年前に発足して、2大政党時代が大きく花開くことを期待しましたが、どうやら難しそうです。
政界再編成しか打開策は無いのでしょうか。